家族が病気になるのと同じく、ペットが病気にかかるのは飼い主の皆さんにとって大変に心配なことです。厄介な事に人間がかかる病気の大部分は、同じ哺乳類である犬や猫もかかってしまうのです。動物がかかる主な病気について、まずは身近な動物から見てみましょう。
犬や猫
犬や猫がかかりやすい病気を大別すると、ウィルスや細菌による感染症、皮膚病、寄生虫による病気、目・鼻・耳・口など外部器官の病気、心臓・肝臓など体内器官の病気、骨の病気などがあります。
他にも人間同様にガン、腫瘍、血液病、呼吸器疾患、神経病など病気の種類は多岐に亘ります。
犬特有の病気として、ウィルス感染症である狂犬病やジステンバーは、非常に致死率の高い危険な病気です。
また蚊が媒介するフィラリア症は、犬糸状虫(フィラリア)が心臓に寄生する恐ろしい病気で、しかも犬にとってはありふれた病気です。ただし、いずれもワクチンや予防薬で感染を防ぐ事ができます。
猫の場合はウィルス性の呼吸器感染症を発病する事があります。
最初はクシャミやセキから始まり、風邪だと軽く考えていたら次第に悪化していくケースもありますので、油断は禁物です。これらのウィルス性感染症はワクチン接種で予防できるので、定期的な接種をお勧めします。
近年注意を喚起されている猫エイズには、有効なワクチンがありません。生活習慣に気を付けるしかないようです。
また室内飼育の場合、特に尿道結石などの下部尿路疾患にかかる確率が高くなるので、食事に注意が必要です。
ペットの病気予防で注意するべきこととは?
ペット全般に言える事ですが、ダニやノミなどの虫害と、そこから引き起こされる皮膚病、体内の寄生虫、感染症の原因となるウィルスなどは、幼い頃既に罹患した状態で家庭に入って来る場合があります。室内で飼育しているから安心、というわけにはいきません。
また近年は生活環境の変化により、ストレスから引き起こされる病気も増えています。
ストレス性疾患はペットの種類を問わず、しかも病気の種類や症状も様々です。人間と同じくアレルギーによる皮膚病もあります。
食生活にも注意
他にも過食による肥満、カルシウムやビタミン不足で引き起こされるクル病、肝臓病や糖尿病など食生活の管理不足や運動不足から生じる病気は、現代のペット病と言えるかもしれません。
本来の生活環境から離れて人間の生活空間に入って来たペットたちにとって、現代社会は新しい病気との闘いの時代です。痛くても苦しくても何も言えないペットたちにとっては、飼い主の皆さんが普段から病気のサインを注意して見ていてあげる事が大切なのです。
少しでも異変に気が付いたらすぐに動物病院でお医者さんに相談することが大切です。
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管理人:アニマルクリニック.inc

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