辛い思いを人間のように言葉で表現できないペットたち。
そんなペットたちが病気になってしまったら、飼い主である私たちはすぐに動物病院などに駆け込みます。
獣医の先生に診てもらって一安心して、でも、自宅に連れ帰ってもしんどそうにしていると「何かできることはないかな?」と思いますよね。
ペットのしんどさを飼い主自身が少しでも解消してあげられるように、今回はペット、とりわけ「犬」と「ツボ」についてご紹介します。
犬だって人間と同じ「動物」ですから!ツボがあるんですよ!
私たち人間は、頭が痛いとかちょっと胃腸の調子が悪い時、肩こりがひどい時などに「ここが痛みに効くツボ~」なんて言いながら体をマッサージしますよね。
症状があまりひどくない時は、自分自身でツボを押すだけでも、身体のしんどさは結構解消するものです。
そんな身体のツボですが、生き物としての種類は違えど、犬にだって痛みに効くとか、体調を整えるといったツボはあるのです。
犬も人間と同じ動物ですので、身体中に網目のように「経路」が走っていますし、経路上には「経穴(=ツボ)」があるのです。
犬の経路については、代表的なものだけでも14本もあるんですよ!
そしてもちろん、犬の「経路」にだって、気はそれぞれ巡っていますので、東洋医学で言うところの「気の巡り」が悪くなれば、犬も人間と同様に身体の機能が低下してしまうのです。
気の巡りの低下によって病気が引き起こされているということは、マッサージなどで気の巡りを良くしてやれば、病気はかなり回復したり、残念ながら全快はできなくても、しんどさを少しくらいは取り除くことができるのです!
犬へマッサージをするなら
犬に対して行えるマッサージには、代表的なものには次の4つがあります。
- ストローク
- 指をくし状にして(指同士の間には少々間隔をあける感じですね)、ブラッシングをするように指の腹で身体の表面をマッサージする方法です。
最初は軽く優しめに、犬が慣れてきた様子になれば、少しずつ力を入れていきます。
これは、その後に行う本格的なマッサージの導入という感じです。
犬には「これからマッサージが始まるよ~」という合図になる感じですね。
- 指圧
- 親指か人差し指の腹を使って行うマッサージです。
親指は相手が大型犬や筋肉質な犬の場合、人差し指は相手が小型犬の場合で使い分けをします。
犬の足裏など、細かい部分については、綿棒や割りばしの先に綿を巻いたものなどで行うと良いです。
この「指圧」を行う際に、犬が怒ったり嫌がったりするようであれば、無理は強いないでくださいね。
気持ちよさそうにしているか、最低でも「嫌がっていない」という感じであれば続けて大丈夫です。
また、あまり強めに押すことはせず、3秒ほど押し続けた後、同じくらいの時間をかけて指をツボから離すようにしましょう。
- 揉む
- 人間に対する「肩もみ」などと同じ要領ですが、犬は人間のような身幅はないので、使う指は親指・人差し指・中指といった3本程度です。
筋肉が多くある首や背中などを揉みほぐすと喜ぶことが多いでしょう。
- 円を描くようなマッサージ
- 人差し指または中指、もしくはその両方の指を使って、マッサージ箇所に対して反時計回りに円を描くような形でマッサージをします。
特定箇所に集中してマッサージをしたいときに有効な方法です。
円を描くように優しくマッサージをするのがコツです。
トラブル別のツボ
心臓のトラブル
- だん中
- 犬の胸部の真ん中のライン上にある喉からみぞおちにかけて続いている胸骨に対して下からおよそ4分の1当たりのところにあるツボです。
人間で言うと、男性の両乳頭間の中央に当たる箇所ですね。
このツボは全身の気の流れを整える効果があります。
円を描くように優しくマッサージをするのがコツです。
- 心喩
- 心臓病に効果の高いツボです。
背中を正面に見た時、縦位置としては肩甲骨の真ん中、横位置では肩甲骨と背骨の間に当たる位置にあります。
ゆえにこのツボは背骨を対称軸に左右2か所あるツボです。
ここは親指と人差し指でつまむように揉むマッサージが有効です。
腎臓トラブル
- 腎喩
- ツボの位置は左右2か所にあります。
これも背骨を対称軸にしています。
具体的な場所は、骨盤の一番高い場所と背骨の中間地点に指を置いたところから、大体背骨2つ分くらい首方面に移動したところです。
効果は腎機能の働きを整えることです。
- 三陰交
- 後肢の内側、膝とくるぶしを結んだ線の下から大体5分の2くらいの場所にあるツボです。
泌尿器系全般への効果が期待できます。
皮膚トラブル
- 血海
- 膝の皿の内側の上部に位置するツボです。
ここは外側に向かって指圧をするのが効果的です。
皮膚病はもちろん、ホルモンバランスも整えられるので、情緒も安定してきます。
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管理人:アニマルクリニック.inc

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